よかったら詩、読んでくれたら嬉しいです。

詩を書いて生きていたい。 文章はたくさん書くと上手くなると聞きました。詩も同じなのでしょうか?

2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ナノナキ花

『ナノナキ花』 ハルジオンは何色? レンゲソウはどこに咲いていた? ツツクサってどんなお花? ホトケノザって見たことある? ヤナギタデはいつ咲くの? ゲンノショウコってなぁに? 思い出す 幼かったころ 母と歩いた道 花が咲いていた 思い出せない いつ…

プロフェッショナル

『プロフェッショナル』 おじさんはプロフェッショナルだ お米を作るプロなんだ ふとしたきっかけで語り始める どうやればお米が美味しくなるか けれどおじさんはまだ60歳だから お米を作ったことはまだ60回もない でももうプロフェッショナルなんだ 「あん…

わたしじゃないや。

『わたしじゃないや。』 あなたの中に居るんだね、わたし。 あぁ、でも、胸じゃないや、頭の中だ。 そっか、頭の中か。 あなたはわたしを愛していると言うけれど、 それ、わたしじゃないや。 わたしよりももっと女の子らしくて、 もっと優しくて、 もっと面…

変わってしまったようで、変われなかったんだよね。わたしも、あなたも。

『変わってしまったようで、変われなかったんだよね。わたしも、あなたも。』 あなたといると幸せだと思った。 あなたといれば幸せになれると思った。 あなたといないと幸せになれないと思った。 あなたとふたりで幸せになろうと思った。 幸せだった。 幸せ…

晴れた空の色は

『晴れた空の色は』 空が灰色になったみたい 晴れていても曇っているようで 青空を知らないで大人になる 空が灰色なら 海も灰色なのかな? 海の青は空の青の反射らしい あれ?空の青が海の青? どっちだろう? まぁいいや 空の青さを知ったとき 心はどんな風…

誰かは告げた。

『誰かは告げた。』 今、本当の自分を生きれていないと嘆く子らよ。人というのはそうそう本当の自分を生きられはしないものだ。それができるのはほんのひと握りの人で、ほとんどの人は一生に何回かそんな瞬間があれば幸運なのだ。だから、安心して日々を生き…

これが私の幸せだなんて

『これがわたしの幸せだなんて』 うっすらと白み始めそうな空 行き交う人も車もなく 静まり返った冷たい空気 一番大きな耐熱グラスと 過剰気味のハチミツで たっぷりと甘いミルクティーを 畳の上に行儀良くなく居り 本を開き文字を追う そのうち物語から思考…

人間はかつて

『人間はかつて』 人間はかつて 今よりも自由だった 「明日会おう」は 明日会えばそれでよかった もう少しはっきりするなら 日の出の頃か日暮れの頃 何時何分なんて無かった 何分待とうが 怒りなんて湧いてこない 「日の出の頃」なら その人の感覚で 日の出…

ウグイス

『ウグイス』 わたしたちがおしゃべりしていたら 「きれいな声だな。」なんて言った あの人はだれだったかしら? なんだか少しうれしくなって “きれいだって。うれしいね。” “うれしいね。”なんて話していたら その人ったらニコニコしちゃって 「声が聞けて…

眠たい

『眠たい』 春のやわらかな日差し なんてなくたって 今日も私は眠たい 小鳥の囀りだとか 川のせせらぎだとか 贅沢は言わない 冷蔵庫のモーター音で十分 いち、に、、さん、、、 ほら、もう眠たい 泡沫のように消えそうな現実に 往生際悪くしがみつき あれこ…

繋がり

『繋がり』 たくさんのひと・もの・こと。繋がることが最良とされるこの世界で、繋がりを絶たれた自分はなんだか惨め。新しく繋がるひと・もの・こと。嬉しい。けれども、慎重に、慎重に。絶たれる気持ちは知らなくてもいい。だから、繋がらないことも大切に…

ある生徒の頃

『ある生徒の頃』 中学の頃の夢を見た 図書室で何気なく過ごした日々が 教室で何気なく交わした言葉が 今さらに語りかけてきた なんとなく終わっていった あの些細な日々を 言葉を 幸せと呼んでもいいのだと 今になって解った 消えてしまえと思っていた いつ…

ある

『ある』 ここにはある。 どう説明すればいいのか分からないけど、 僕の中に確かにある。 霞を煮詰めた何かのようで、 形ははっきりしないし、 この手で掴める気もしないけれど、 それでも明らかに何かがある。 これまでの“無い”とは全然違うんだ。 分からな…

あなたの宇宙

『あなたの宇宙』 人間は誰しも、 身体の内に宇宙を持っている。 果てしなく、終わりの見えない、 貪欲な宇宙を。 いや、貪欲なのではない。 それがふつうなのだ。 もっと優しく。 もっと深く。 もっと豊かに。 そう願い続けてしまうのは、 あなたの中の宇宙…

バカ

『バカ』 “煙とバカは高いところが好き” それならわたしはバカでいい 賢いからできなくなることと バカだからできることは ちょうどおんなじ数になる 東京タワーから街を眺める 東京にいるという事実が 感慨を訴えてくるけれど ひとつ季節が過ぎたら これが…

本当の正しさ

『本当の正しさ』 なにが正しいかなんて、 育った環境やその人の立場で変わってしまう。 けれど、 もしも、本当の正しさがあるのなら、 それは、 命の誕生を喜べること 子どもを守れること ごはんに困らないこと 心を豊かにする余裕があること あたたかい布…

結論、もう終わりにしよ。

『結論、もう終わりにしよ』 彼は当たり前を求める。なんて贅沢なんだろう。当たり前でないあたしと一緒にいると誓いながら。彼はあたしの外見が好きだ。か弱く大人しそうな。中身は違うととっくに知っているのに。彼はあたしのギャップを面白がる。けれど外…

美しい風景

『美しい風景』 美しい風景を心に浮かべるとき そこに人間はいない 空や水や光や鳥や草花は 限りなく存在するのに 人間だけがいない それは自身の本能が 自然の一員としての本能が そうさせるのだろう 身勝手に壊した過ちを 責めずにはいられないのだろう 美…

怒りも悲しみも

『怒りも悲しみも』 怒りや悲しみを重荷にしてはいないだろうか。 囚われてしまってはいないだろうか。 それらの感情に惑わされてはいけない。 抱くのは構わないけれど、もっと軽々と、 幼子のポシェットのように引っ提げて、 そのままスキップでもするとい…

人を嫌いになることくらい

『人を嫌うことくらい』 人を嫌うことくらい許してくれなきゃ 虐めたりはしないのだから 人を嫌うことくらい許してくれなきゃ 見下したりもしないのだから あなたはあなたで わたしを嫌うことくらい別にいいのよ 虐めたりしなければ わたしを嫌うことくらい…

時代

『時代』 加速することを許された時代は、次第に人々を振り払い、置き去りにし始めた。僕というのは割と初期の脱落者だ。昔なら百年かかった変化がものの十年で遂げられる今、変わっていくものと変わりたいものと変わりたくないものと変えられてしまうものと…

世界の周り方

『世界の周り方』 人に優しくしたい時は人に優しくして 自分に優しくしたい時には自分に優しくする どうやら世界はそうやって周っているらしい 人をいじめたい時は人をいじめて 自分をいじめたい時には自分をいじめる どうやら世界はそうやって周っていない…

河が染まる

『河が染まる』 柑橘の育たないこの地で ただ一つオレンジを知る太陽が 静かに けれど激しく 河を染め上げる あまりの激しさに 河面から飛び出した分子は 瞬く間に北風に清められ ヒカリの粒となってまた堕ちてゆく 葉の落ちた樹々は 揺られるままに黙祷し …

ノロイノコトバ

『ノロイノコトバ』 あなたは私に優しいけれど どこからか声が聞こえるの 「リソウノカノジョニナリマスヨウニ。」 あなたは私に優しいけれど 本当の私を愛してはいない だって声が聞こえるもの 「リソウノカノジョニナリマスヨウニ。」 冬が錆びついて離れ…

落ちてゆく

『落ちてゆく』 宇宙に放たれた僕は 地球の青さを眺める 昼を追いかけて 太陽に焼かれながら 昨日まで世界と呼んでいた球体を すっかりと知り尽くした気持ちがする 今日の世界は随分と広くなって 僕は自由になった 地球にいた頃は 仕事だとか 生活だとか 恋…

人間は人間から生まれる

『人間は人間から生まれる』 1人でも幸せだと思えないのなら 2人なら幸せになれると期待してはいけない 人間が人間から生まれて来るように 不幸から生まれてくるのは… 2人で幸せになりたいのなら 1人でも幸せになりましょう くじらはくじらから産まれてくる…

隣の芝は青く見える

『隣の芝は青く見える』 誰かが頑張っている時に 頑張れていない自分は なんだかとってもちっぽけで 粗末に思えるけれど 頑張っているはずの誰かも 実はそんなに頑張っていなくて ただこなすだけの毎日に 空虚な不安を抱きながら 頑張っていない私を見つめて…

弱さであれ

『弱さであれ』 朝が来ると、泳ぎ方が分からなくなる。 ついさっきまでのあんなに楽しかった気持ちが消え失せ、私の身体だけが漂う。 もがくことさえ許されず、ただお行儀の良い姿勢で息を吸って、そして吐く。 自由というのは私ではない誰かの特権で、私の…

diary0304

『diary0304』 悲しい気持ちを“悲しい“と表現するのは 直接的過ぎてかっこ悪いだろうか 嬉しい気持ちを“嬉しい”と表現するのは 稚拙で表現者として頼りないだろうか 幸せな気持ちを“幸せ”と表現するのは ありきたり過ぎてつまらないだろうか 悲しいと言わず…