よかったら詩、読んでくれたら嬉しいです。

詩を書いて生きていたい。 文章はたくさん書くと上手くなると聞きました。詩も同じなのでしょうか?

2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

雨間の花嫁 [詩]

『雨間の花嫁』 雨が続く連休に、 わずかに恵まれた快晴。 天からも祝われているようで、 これからが晴れやかだと、 告げられているようで嬉しい。 今日、今この瞬間から、 病める時も健やかなる時も、 共に乗り越えるのだという、 先人からの教え。 私たち…

浸る [詩]

『浸る』 逃げだと言われれば、逃げです。哀しくなったら僕は静かに目を瞑ります。そうすることに何の感情も抱きません、自然なのです。そよ風に額を撫でられながら、暗闇の中に閉じこもり自分は生きていないことにするのです。正しくはないです、楽しくもな…

finale. [詩]

『finale.』 太陽の光を浴び わたしは色付き 地面には影が落ちた ついに果てを迎えた 一億四千万年の旅 その終着点にわたしがいて わたしの表面で光らは爆ぜた 今日、わたしは、 彼らに相応しくあれただろうか

繰り返しもいいけれど

『繰り返しもいいけれど』 かんがえて かんがえて かんがえて 今日がきた。 考えてばかりいる間に、 陽は何度も暮れた。 かんがえて かんがえて かんがえて 30過ぎそう。 考えてばかりいて、 他には何をしたのだろう。 わからない わからない わからない そ…

夜はあれから

『夜はあれから』 夜は 夜はあれから またわたしを刺そうと 虎視眈々と狙っている 暗闇の中で闘志を燃やし その熱で光らせた目が 燈のように揺らめき こちらに向かって手を伸ばす わたしとの狭間に取り残された黒が 1ミリまた1ミリと削られてゆき ついにこの…

空はいつでも

『空はいつでも』 ほんのりと暖かな色の夜明けです。 どこまでも遠くへ行けそうなほど晴れています。 雲の向こうはどんな景色が広がっているのでしょう、 わくわくしてしまう曇りです。 人の疲れを、哀しみを、洗い流すような雨が降りました。 太陽が己の赤…

“善”か“悪”か

『“善”か“悪”か』 「優しいね」と言われると わたしの中で切り離された 優しくないわたしが悲鳴をあげた 「かわいいね」と言われると わたしの中で切り離された かわいくないわたしが虚空を見つめた 「善い子だね」と言われると わたしの中で切り離された い…

清々しい

『清々しい』 よく晴れた朝に小鳥がさえずることを 人は“清々しい”と言う よく晴れた朝に小鳥がさえずろうとも “清々しい”と思わないことを 人はきっと“忙しい”と言う いつもいい気分でいたいけど そうできないこともあるよね それでも小鳥は鳴いて それでも…

雨を知らない月

『雨を知らない月』 ぼくたちで見上げた空に 浮かぶ月と 流れる雲と 夜風に乗って冷めた温度が 眠たいぼくと眠れない君をとり囲む 雨が降ると悲しくなるから いつも笑っていてほしい なんて 雨を知らない月に どうしたら伝わるのだろう 同じ風ばかりの単調な…

わたしの細胞

『わたしの細胞』 お母さんとお父さんが 大事に育てたわたし おじいちゃんとおばあちゃんの 大切な愛おしいわたし ひいおばちゃんと ひいひいおじいちゃんと ひいひいひいおばあちゃんと ずっとずっと昔から大切にされてきた誰かの そのまた大切にされてきた…

とある物語りのはじまり

『とある物語りのはじまり』 やさしい太陽と、 やさしい音と、 やさしいごはんと、 やさしい水と、 やさしい道と、 やさしい風と、 やさしい緑と、 やさしい地球と、 やさしい海と、 やさしい空気と、 やさしい言葉と、 やさしい誰かと、 やさしいあなたと。

じゃあね

『じゃあね』 差し出された愛は当然。 差し出す愛も当然。 愛されたければ愛さねばならならい。 愛されれば愛さねばならない。 こんなに色々してあげた。 だから、次は君の番だ。 これまでこんなに愛してあげた。 だから、次は君の番だ。 愛したのだから愛さ…

イト

『イト』 太陽が沈むと電気をつけるみたいに 寂しくなったときには 赤い糸に頼りたくなる けれどこの糸を手繰り寄せても その先端にはだれもいない 「まだいない」なのか 「もういない」なのか とにかく「今はいない」 寂しさに覆われる度に 運命に出会おう…

あなたは私がきらいですか?

『あなたは私がきらいですか?』 私はあなたがきらいです。 だから、 あなたも私をきらいになってもいいです。 お互いさまですから。 私はあなたを傷つけません。 だから、 あなたも私を傷つけないでください。 私はあなたの悪口を言いふらしません。 だから…

愛のなくなる瞬間

『愛のなくなる瞬間』 それは本当に一瞬で 失くさないように… なんて考える暇もなかった 空から落ちてきた隕石を見て あれはなんだろう? なんて思ったときにはもう見失っている そしてもう思い出せない どうやってその人を愛していたのか どうしてその人を…

すべり落ちるとき

『すべり落ちるとき』 恋に落ちる感覚は 幼いころのすべり台に似ている。 滑り落ちるギリギリ手前で すべろうか、どうしようか、 と悩む感覚も、 落ちてる間は夢中で わー!きゃー! と感じた瞬間に着地しているのも、 完全に滑り落ちて なるほど。 とお腹に…

2人しかいない場所

『2人しかいない場所』 ふたり。 2人しかいない。 山の上の大きな石の上。 夜空と月だけを写した海と2人しかいない。 何も話さない2人の間に流れる虫の音。 チンチロチンチロ リンリンリン キリキリ ガチャガチャ チョンチョンチョン 頭の中が文字で溢れ始め…

俺を語るな

『俺を語るな』 俺のことを素直で優しくて真面目だと言う奴は俺のことを語るな。 俺を素直で優しくて真面目な人間でいさせようとするな。 俺の内にあるこの獰猛な感情だって本当の俺なんだ。 だからお前は俺のことを語るな。

あたしだけのあたし

『あたしだけのあたし』 手をつないでも キスをしても 抱きしめあっても あたしはあたし あたしのもの ただのお友達でも 付き合っても 結婚しても あたしはあたし あたしだけのあたし それが常識でしょ。 なのにどうして “俺のもの” とか言うかなぁ キョウザ…

まぁいいか

『まぁいいか』 今日、 僕は「まぁいいか。」と受け流した。 あの瞬間、 確かに別に拘る必要はないと、 他愛もないことだと感じたのに、 なぜかいま、 僕の中の赤血球のひとつひとつが、 着信を受けたかのように震えている。 だからといって僕には、 今さら…

恋の寿命

『恋の寿命』 恋の寿命って3年らしいよ なんとかってホルモンが 落ち着いて飽きてきちゃうんだって 「3年目の浮気」って そういうことなんだって 恋の寿命って3年なんだって 3年の間に愛に変えるか 同じ人にまた恋するか そうやって紡がないと ずっと一緒に…

正しいひとを愛したい

『正しいひとを愛したい』 正しいひとを愛したい。 あなたじゃなくて。 優しくて、働きもので、 面倒見が良くて、 穏やかで、清潔感があって、 少し背の高い、 そんなひとを愛したい。 それなのにどうして、 あなたが気になるのだろう。 私は正しいひとを愛…

もっと

『もっと』 もっと早く もっと高く もっと華麗に 走れ! 飛べ! 舞え! もっと もっと もっと もっと もっと もっと もっと もっと もっと って言われるのは嫌い もっと勝手に もっと自由に もっと自分で そうさせてくれたなら わたしはもっと頑張れるのです

雨に打たれながら

『雨に打たれながら』 たくさんの人が歩く街だけど 繋がらないまま 去りゆく季節を追いかけては 忘れたい過去 思い出話をしたらきっと 冷めてしまう だからしないで 今日はちゃんと笑ってみせる それじゃだめかな? 小さく咲いたわたしのこと ほら見つけてよ…

“幸せ”の語源

『“幸せ”の語源』 “幸せ”という言葉は どこから来たのだろう なにか嬉しいことがあって その喜びの気持ちだったのだろうか それとも何気なく過ごせる日々への 感謝の気持ちだったのだろうか 最初に“幸せ”と言ったのは 誰だったのだろう それまでの喜びや嬉し…

『僕』 うっすらと不幸ないつもの空気に慣れた僕にとって、不幸とは劇的なもので。激しいもので。ささやかでも幸せを感じられるなら良いとはならず、劇的な不幸と同じ質量の幸せを求めてしまう。僕という人間の欲深さを侮蔑しまいと抵抗しながら、これ以上の…

ちょっと見えない

『ちょっと見えない』 冬の街は光 わたしの見る世界で光は 幾重にも瞬き いつでもイルミネーションになる 目が悪くなって ちょっとおもしろかったこと 夏の夜は星 わたしの見る世界で星は スクリーンのような 光の集合体となる 目が悪くなって ちょっと切な…