よかったら詩、読んでくれたら嬉しいです。

詩を書いて生きていたい。 文章はたくさん書くと上手くなると聞きました。詩も同じなのでしょうか?

2024-01-01から1年間の記事一覧

あなたは私がきらいですか?

『あなたは私がきらいですか?』 私はあなたがきらいです。 だから、 あなたも私をきらいになってもいいです。 お互いさまですから。 私はあなたを傷つけません。 だから、 あなたも私を傷つけないでください。 私はあなたの悪口を言いふらしません。 だから…

愛のなくなる瞬間

『愛のなくなる瞬間』 それは本当に一瞬で 失くさないように… なんて考える暇もなかった 空から落ちてきた隕石を見て あれはなんだろう? なんて思ったときにはもう見失っている そしてもう思い出せない どうやってその人を愛していたのか どうしてその人を…

すべり落ちるとき

『すべり落ちるとき』 恋に落ちる感覚は 幼いころのすべり台に似ている。 滑り落ちるギリギリ手前で すべろうか、どうしようか、 と悩む感覚も、 落ちてる間は夢中で わー!きゃー! と感じた瞬間に着地しているのも、 完全に滑り落ちて なるほど。 とお腹に…

2人しかいない場所

『2人しかいない場所』 ふたり。 2人しかいない。 山の上の大きな石の上。 夜空と月だけを写した海と2人しかいない。 何も話さない2人の間に流れる虫の音。 チンチロチンチロ リンリンリン キリキリ ガチャガチャ チョンチョンチョン 頭の中が文字で溢れ始め…

俺を語るな

『俺を語るな』 俺のことを素直で優しくて真面目だと言う奴は俺のことを語るな。 俺を素直で優しくて真面目な人間でいさせようとするな。 俺の内にあるこの獰猛な感情だって本当の俺なんだ。 だからお前は俺のことを語るな。

あたしだけのあたし

『あたしだけのあたし』 手をつないでも キスをしても 抱きしめあっても あたしはあたし あたしのもの ただのお友達でも 付き合っても 結婚しても あたしはあたし あたしだけのあたし それが常識でしょ。 なのにどうして “俺のもの” とか言うかなぁ キョウザ…

まぁいいか

『まぁいいか』 今日、 僕は「まぁいいか。」と受け流した。 あの瞬間、 確かに別に拘る必要はないと、 他愛もないことだと感じたのに、 なぜかいま、 僕の中の赤血球のひとつひとつが、 着信を受けたかのように震えている。 だからといって僕には、 今さら…

恋の寿命

『恋の寿命』 恋の寿命って3年らしいよ なんとかってホルモンが 落ち着いて飽きてきちゃうんだって 「3年目の浮気」って そういうことなんだって 恋の寿命って3年なんだって 3年の間に愛に変えるか 同じ人にまた恋するか そうやって紡がないと ずっと一緒に…

正しいひとを愛したい

『正しいひとを愛したい』 正しいひとを愛したい。 あなたじゃなくて。 優しくて、働きもので、 面倒見が良くて、 穏やかで、清潔感があって、 少し背の高い、 そんなひとを愛したい。 それなのにどうして、 あなたが気になるのだろう。 私は正しいひとを愛…

もっと

『もっと』 もっと早く もっと高く もっと華麗に 走れ! 飛べ! 舞え! もっと もっと もっと もっと もっと もっと もっと もっと もっと って言われるのは嫌い もっと勝手に もっと自由に もっと自分で そうさせてくれたなら わたしはもっと頑張れるのです

雨に打たれながら

『雨に打たれながら』 たくさんの人が歩く街だけど 繋がらないまま 去りゆく季節を追いかけては 忘れたい過去 思い出話をしたらきっと 冷めてしまう だからしないで 今日はちゃんと笑ってみせる それじゃだめかな? 小さく咲いたわたしのこと ほら見つけてよ…

“幸せ”の語源

『“幸せ”の語源』 “幸せ”という言葉は どこから来たのだろう なにか嬉しいことがあって その喜びの気持ちだったのだろうか それとも何気なく過ごせる日々への 感謝の気持ちだったのだろうか 最初に“幸せ”と言ったのは 誰だったのだろう それまでの喜びや嬉し…

『僕』 うっすらと不幸ないつもの空気に慣れた僕にとって、不幸とは劇的なもので。激しいもので。ささやかでも幸せを感じられるなら良いとはならず、劇的な不幸と同じ質量の幸せを求めてしまう。僕という人間の欲深さを侮蔑しまいと抵抗しながら、これ以上の…

ちょっと見えない

『ちょっと見えない』 冬の街は光 わたしの見る世界で光は 幾重にも瞬き いつでもイルミネーションになる 目が悪くなって ちょっとおもしろかったこと 夏の夜は星 わたしの見る世界で星は スクリーンのような 光の集合体となる 目が悪くなって ちょっと切な…

ナノナキ花

『ナノナキ花』 ハルジオンは何色? レンゲソウはどこに咲いていた? ツツクサってどんなお花? ホトケノザって見たことある? ヤナギタデはいつ咲くの? ゲンノショウコってなぁに? 思い出す 幼かったころ 母と歩いた道 花が咲いていた 思い出せない いつ…

プロフェッショナル

『プロフェッショナル』 おじさんはプロフェッショナルだ お米を作るプロなんだ ふとしたきっかけで語り始める どうやればお米が美味しくなるか けれどおじさんはまだ60歳だから お米を作ったことはまだ60回もない でももうプロフェッショナルなんだ 「あん…

わたしじゃないや。

『わたしじゃないや。』 あなたの中に居るんだね、わたし。 あぁ、でも、胸じゃないや、頭の中だ。 そっか、頭の中か。 あなたはわたしを愛していると言うけれど、 それ、わたしじゃないや。 わたしよりももっと女の子らしくて、 もっと優しくて、 もっと面…

変わってしまったようで、変われなかったんだよね。わたしも、あなたも。

『変わってしまったようで、変われなかったんだよね。わたしも、あなたも。』 あなたといると幸せだと思った。 あなたといれば幸せになれると思った。 あなたといないと幸せになれないと思った。 あなたとふたりで幸せになろうと思った。 幸せだった。 幸せ…

晴れた空の色は

『晴れた空の色は』 空が灰色になったみたい 晴れていても曇っているようで 青空を知らないで大人になる 空が灰色なら 海も灰色なのかな? 海の青は空の青の反射らしい あれ?空の青が海の青? どっちだろう? まぁいいや 空の青さを知ったとき 心はどんな風…

誰かは告げた。

『誰かは告げた。』 今、本当の自分を生きれていないと嘆く子らよ。人というのはそうそう本当の自分を生きられはしないものだ。それができるのはほんのひと握りの人で、ほとんどの人は一生に何回かそんな瞬間があれば幸運なのだ。だから、安心して日々を生き…

これが私の幸せだなんて

『これがわたしの幸せだなんて』 うっすらと白み始めそうな空 行き交う人も車もなく 静まり返った冷たい空気 一番大きな耐熱グラスと 過剰気味のハチミツで たっぷりと甘いミルクティーを 畳の上に行儀良くなく居り 本を開き文字を追う そのうち物語から思考…

人間はかつて

『人間はかつて』 人間はかつて 今よりも自由だった 「明日会おう」は 明日会えばそれでよかった もう少しはっきりするなら 日の出の頃か日暮れの頃 何時何分なんて無かった 何分待とうが 怒りなんて湧いてこない 「日の出の頃」なら その人の感覚で 日の出…

ウグイス

『ウグイス』 わたしたちがおしゃべりしていたら 「きれいな声だな。」なんて言った あの人はだれだったかしら? なんだか少しうれしくなって “きれいだって。うれしいね。” “うれしいね。”なんて話していたら その人ったらニコニコしちゃって 「声が聞けて…

眠たい

『眠たい』 春のやわらかな日差し なんてなくたって 今日も私は眠たい 小鳥の囀りだとか 川のせせらぎだとか 贅沢は言わない 冷蔵庫のモーター音で十分 いち、に、、さん、、、 ほら、もう眠たい 泡沫のように消えそうな現実に 往生際悪くしがみつき あれこ…

繋がり

『繋がり』 たくさんのひと・もの・こと。繋がることが最良とされるこの世界で、繋がりを絶たれた自分はなんだか惨め。新しく繋がるひと・もの・こと。嬉しい。けれども、慎重に、慎重に。絶たれる気持ちは知らなくてもいい。だから、繋がらないことも大切に…

ある生徒の頃

『ある生徒の頃』 中学の頃の夢を見た 図書室で何気なく過ごした日々が 教室で何気なく交わした言葉が 今さらに語りかけてきた なんとなく終わっていった あの些細な日々を 言葉を 幸せと呼んでもいいのだと 今になって解った 消えてしまえと思っていた いつ…

ある

『ある』 ここにはある。 どう説明すればいいのか分からないけど、 僕の中に確かにある。 霞を煮詰めた何かのようで、 形ははっきりしないし、 この手で掴める気もしないけれど、 それでも明らかに何かがある。 これまでの“無い”とは全然違うんだ。 分からな…

あなたの宇宙

『あなたの宇宙』 人間は誰しも、 身体の内に宇宙を持っている。 果てしなく、終わりの見えない、 貪欲な宇宙を。 いや、貪欲なのではない。 それがふつうなのだ。 もっと優しく。 もっと深く。 もっと豊かに。 そう願い続けてしまうのは、 あなたの中の宇宙…

バカ

『バカ』 “煙とバカは高いところが好き” それならわたしはバカでいい 賢いからできなくなることと バカだからできることは ちょうどおんなじ数になる 東京タワーから街を眺める 東京にいるという事実が 感慨を訴えてくるけれど ひとつ季節が過ぎたら これが…

本当の正しさ

『本当の正しさ』 なにが正しいかなんて、 育った環境やその人の立場で変わってしまう。 けれど、 もしも、本当の正しさがあるのなら、 それは、 命の誕生を喜べること 子どもを守れること ごはんに困らないこと 心を豊かにする余裕があること あたたかい布…