2024-05-01 二日目の月 [詩] 『二日目の月』 新月が明けた 細い 細い 三日月をみて 殺せるな、と思った 虚ろに照らされた道で 立ち尽くす僕に 愛をささやく人は ついに現れなかった それでも月の光は いつもと変わらない優しさを たっぷりと浴びさせる はじまるよ、と誰かが言って ひんやりと鋭い空気が一帯を支配した 仄白い切先に映る僕は 今からどちら側になるのだろう